これまでの改良区による農業水利施設の保全活用や理解を深めるための活動は、明確な実施計画に基づいたものではなく、その効果の検証も十分でなかったことから、これらの活動が地域に定着するには至っておりませんが、農家の著しい高齢化や担い手への農地集積に伴う施設管理の粗放化等、昨今の地域を取り巻く情勢の変化からも、活動の効果が一層求められています。
そこで、施設保全に対する受益農家の管理者意識の喚起や、改良区を取り巻く多様な主体の理解や積極的な努力を得ることを目的に、活動の理念や目的と併せて地域のめざす姿を明らかにするとともに、実現に向けた展開方向などを具体的に示した構想をとりまとめることとしました。
- 理 念
- 「地域振興の礎となった水利施設」への理解を深めるとともに地域に対する興味と愛着を醸成する
- 構想の展開方向
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- 価値の共有(まなぶ)に向けた展開
- 疏水ため池など水利施設の魅力を引き出す。
- 水利施設の地域資源としての理解と関心を得る。
- 水利施設を通じて地域に対する誇りを持つ。
- 地区内の立場が異なる上流域と下流域の交流を促進する。
- 次代への継承(つなぐ)に向けた展開
- 水利施設の管理者意識を改良区や農家において継承する。
- 水利施設や水辺環境に対する主体的な保全意識を地域で育成する。
- 適正な維持や更新整備による良好な水利施設や水辺環境を継承する。
- 地域における水利施設の保全意識を、世代を超えて引き継ぐ。
- 水利施設等への理解促進を図るため、情報発信に努める。
- 資源の活用(いかす)に向けた展開
- 水利施設を身近な地域資源としてその多面的機能が、地域の社会の様々な場面で利用促進される。
- 多目的機能の発揮が促進されるよう、利活用施設の整備を進める。
- 水利施設に係る伝統行事の保全継承を図る。
- アクションプランの展開
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- 拡充する取り組み
- 新・ため池オアシス運動
- 説明板設置
- 新・小学校社会学習
- 新・疏水ウォーク
- 考えられる新たな取り組み
- 地域水利研究会
- 疏水講座
- 水路・ため池クリーン活動
- 上下流交流会
- 水路下り大会
- 水にまつわる祭事・イベント
- 水辺環境の保全
- 広報活動
- 活性化構想資料
- 加古川西部地区地域活性化構想 ~次世代につなげよう 豊かな水の恵みを~